「家庭では一人が減りました」(天国では一人が増えました)


家庭では一人が減りました!
楽しい団らんは こわれました
愛する顔 いつもの席に見えなくて 日ごとに悲しいです 
しかし 恵みにより聖められ救われ完成された者が
天国に一人が増えました!
 
家庭では一人が減りました!
帰りを迎える声が聞こえません
また見送る言葉が消え去りました
決して送別のない浜辺に 一つの霊魂は上陸しました
天国に一人が増えました!
 
家庭では一人が減りました!
門のところで 死別の悲しみに直面します
部屋に入れば 空しく寂しいです
しかし はるか向こうで 私たちの行くのを待っています
天国に一人が増えました!

家庭では一人が減りました!
世に生まれた者として 肌寒く霧のような感情が起こり
歩みも頼りなく 眼の先も暗いです
しかし 天から 明るい日の光が差し込んできます
天国に一人が増えました!

家庭では一人が増えました!
狭苦しい 地上の型にはめられた家庭ではありません
キリストをはっきり見えず 愛の冷える所ではありません
しかし そこでは顔を合わせて 見ることができます
家庭です また天国です!

地上では一人が減りました!
その苦痛 悲哀 労働を分け合うはずの一人が減りました
旅人で 日ごとの十字架をになうはずの一人が減りました
救われ 栄光の冠をいただくもう一人が
天国の家庭にいます!

天国に一人が増えました!
曇りの日も明るくなる もう一つの思い
感謝と賛美の歌声が もう一つの話題
私たちの霊魂を天に引き上げる もう一つの鎖の輪
家庭と天国へ!

家庭では一人が増えました!
別れることが決してないその家庭に
誰ひとり永遠に失われることのないその家庭に
主イエスよ あなたと共に座る席を 私たちすべてに与えて下さい
天国の家庭で!

              (S.G.ストック作。1900年) 
                 (辻川 宏訳。 2020年)

英国聖公会の書記ユージン・ストック氏の姉妹である
Sara Geraldine Stock が、愛する弟を失ったときに作られた詩です。
1900年秋に出版された「SPECTATOR」誌上に発表されたもの。
明治時代の教会指導者・植村正久牧師(1858~1925)が、
6才で天に召された娘(薫子)さんの死に接し、大いに慰められた詩であった。
参考資料→「植村正久と其の時代」Ⅰ (P.806~807に訳詞記載)
          (教文館 昭和12年12月 500部限定出版)
    One less at home ! (原詞は、韻を踏んだ美しい5行8連詩です。)
The charmed circle broken ; a dear face
Missed day by day from its accustomed place ;
But cleansed and saved and perfected by grace,
One more in heaven !
………… (原詩の初めの一部を紹介します)


原詩全文はこちら











交通機関のご案内 地図・案内交通機関のご案内 地図・案内

イエス・キリストの生涯を映画で見るイエス・キリストの生涯を映画で見る

交通機関のご案内 地図・案内交通機関のご案内 地図・案内