「逃げるのが冬にならないように」

　私たちの住むこの地球は自転しながら、ものすごいスピートで
太陽の回りを円運動して飛んでいます。地球の中のプレートの移
動などによって、地震や火山の噴火が起こります。地球は内外か
ら様々な物理的なプレッシャを受けているので、いつ、どこで、
どんなトラブルが起こるか分かりません。
　

物理学者の寺田寅彦（1878～1935）の「天災は忘れた頃にやっ
て来る」の警句が頭に浮かんできます。ビッグフォーの怖いもの
として「地震、雷、火事、おやじ」と言われて来ました。

２９年前の阪神・淡路大震災は、１９９５年１月１７日（火）
午前５時４６分に起きました。末っ子の順の高校の卒業旅行の日
で、家内が朝食の準備中でした。電車やバスがストップしている
ので、息子を単車に乗せて、集合場所の学校まで走りました。
教会（ＭＢの泉北教会）からも悲報が入りました。福音歌手とし
て活躍を始められた森裕里さんの弟で、神戸大学の卒業を控えた
四回生の「渡」さんが、２階建てのアパートが倒壊して下敷きに
なり、被災されたと聞き、教会役員のＩ兄の車でご遺体を迎えに
行きました。阪神高速道路は、何キロも横倒しになり、渋滞して
いて何時間もかかり目的地に着くまでも、道は凸凹でした。当時
の神戸商船大学の体育館に多くの遺体が所狭しと並べられ、特有
な死臭も漂っていました。心が張り裂けるような中、祈りながら
、葬りの備えをさせていただきました。泉北高速の光明池駅横の
大きな式場には、「渡」さんの家族や友人たち、卒論の指導教授
の五百旗頭（いおきべ）真先生は、神戸大学や防衛大学などの名誉教
授で、日本の政治学者、歴史学者です。

　阪神・淡路大震災も今回の能登半島地震も１月に起こり、被災
者、避難者にとっては、厳しい状況の下に置かれました。

　イエス様は終末時代に起こる天変地異の現象を予告された中で

“あなたがたの逃げるのが冬や安息日にならないように祈りなさ
い。”と言われました。（マタイ２４:２０）。