星野富弘・花の詩画集「あなたの手のひら」から
春を待つ
それだけでも希望だ
それだけで
起こす勇気が湧いてくる
まして私に
生きることを教えて下さった方が
再び来られる日をまてたら
なにもしたくない
誰にも会いたくない
しやべりたくもない
野に咲く花のように
静かに一人でいたい
しかし腹がへった
残念だが 腹がへってしまった
枝の先の
いちばん高いところに
青い色をして咲く
桐の木よ
おまえも あの空がすきか
花がお母さん
つぼみは子供たち
我家の庭の
芙蓉家族です
私は神様の扶養家族です