248 「レジリエンス」 2021.07.18
最近、レジリエンス(resilience)と言う言葉に接する機会が増えていま
す。この言葉は、ストレス(stress)と共に、元々は物理学の用語です。
ストレスは「外的力による歪み」を、またレジリエンスは、それに対して
「外的力による歪みを跳ね返す力」、「復元力」、「回復力」として使われ始め
ました。2004年頃から精神医学の分野でストレスに対処する言葉として
周知されるようになりました。
2014年4月、NHKの「クローズアップ現代」で、『“折れない心”
の育て方~「レジリエンス」を知っていますか~』が放映されました。企業
や学校の研修プログラムに「レジリエンス」に関するものが取り入れられた
り、それに関する書籍も出版されています。
大阪生まれのヴァイオリニストの辻久子さんが7月6日、95歳で逝去さ
れました。ヴァイオリニストの父から、6歳で英才教育を受け、9歳で初舞
台に立ち、12歳で日本音楽コンクールのヴァイオリン部門で第一位となり、
文部大臣賞を受け、一躍有名になられました。世界を舞台に活躍するために、
「東京に来ないか」という誘いがありましたが断り、父に「その代わり東京
に対抗するには3倍努力しろ」と言われたようです。
辻さんは、切れる弦、変わる聴衆を相手にして、“折れない心”で努力を
重ねられ、多くのファンに名曲を伝え続けられました。
私たちはさまざまな困難、試練、逆境に直面しますが、素早く立ち直る力・
レジリエンスを身につけることが大切です。この言葉をコラムの題にしよう
と思った時に、次の新聖歌が心に浮かんできました。
♪立ちあがれいざ 主の兵士(つわもの)
御旗は高く 見よ上がれり
仇(あた)の息の音 絶やすまでは
先立ち給わん 主なるイエスは♪ 新聖歌454
この曲は聖歌では「霊の戦い」に分類され、若い頃からよく賛美しました。
新聖歌では「前進」(霊の戦い)の箇所に入っています。レジリエンスか高め
られるような賛美歌です。
イエス・キリストの言葉。
“世にあっては苦難があります。しかし、勇気を出しなさい。
わたしはすでに世に勝ちました。” ヨハネの福音書 16:33