『預言されていた救い主』 マタイ1:18~25 2024.12.1
◆先日から、「アドベントの第一週」に入ります。
◆今朝、2000年前のクリスマスの出来事が、今の私たちにどんな意味があるのかを
聖書・み言葉から、考えてみたいと思います。
イエス・キリストは“わたしにつまずかない者は幸いです。”と語られましたが、
イエス様につまずく前に、多くの人は聖書につまずいているようです。
イエス・キリストに興味を感じて、新約聖書を読み始めてびっくりした方が多いと思います。
普通の本なら、人の興味を引くように工夫をこらして書き始めいます。しかし
新約聖書の初めの書・マタイの福音書の初めは、誰しも、うんざりするような
カタカナばかりの系図。1:1→“アプラハムの子、ダビデの子、イエス・キリストの系図。”
入り口でつまずくと、奥の大広間・神の恵みの座に行くことはできません。
しかし、この系図は「預言されていた救い主」を紹介するためには、欠かすことの出来ない大切なもの。
救い主イエス・キリストが、アブラハムの子孫、ダビデの子孫として来られたのです。
『預言されていた救い主』『約束の救い主』『正真正銘の救い主』であることを
裏付け、証明するためには、系図がどうしても必要だったのです。
今朝、系図の箇所を含めて、クリスマスの偉大な出来事を考えたいと思っています。
<祈り>
このマタイの福音書は、旧約聖書を信じるユダヤ人がキリストを正しく知るために書かれた書物です。
ユダヤ人が、伝記を書く場合、一番自然で、興味を引く書き方は、系図から始めることです。
ユダヤ人は、神の選びの民(選民)として、血の純潔さ、血統を重んじていたからです。
☆祭司は、系図によってアロンにまでさかのぼることが証明できないと認められませんでした。
☆ヘロデ王には、ユダヤ人でないエドム人の血が流れていたので、戸籍係を殺し、
系図を書き換えさせたのです。それほどにユダヤ人にとっては、系図は大切なものです。
ユダヤ人の系図には、普通は女性の名前が出て来ません。
驚くべきことに、ここには4人女性の名前が記録されています。
その身分や行いを調べると更に驚くのです!
4人女性とは、タマル、ラハブ、ルツ、ウリヤの妻バテシエバです。
二人はユダヤ人、二人は異邦人。 二人は姦淫の罪を犯した不道徳な女性たちです。
・タマルは、遊女に変身して、義理の父、しゅうとを誘惑した女性。
・ラハブは、エリコの町にすむ遊女。
救い主イエスの系図に、異邦人や不道徳な女性が載っている。どう理解すれば良い?
◆3つの事を知ることが大切です。
①この系図は、ユダヤ人の空しい誇りを打ち砕くためにあります。
彼らは、神の選びの民として高慢になりやすい傾向がありました。
ユダヤ人の中に、すでに異邦人や罪人の血が流れ込んでいることを示しています。
②この系図は、すべての民族に及ぶ、神の愛の広さを伝えています。
神の前には、ユダヤ人も異邦人も同じ、男女の差別がなく、すべての人は罪人であって、
神の愛と救いを必要とする者であることを示しています。
③この系図は、罪深い世の中に、預言されていた救い主キリストが誕生された事実を伝えています。
この無味乾燥とも思えるような系図の中に、クリスマスのメッセージが隠されているのです。
ヨセフとマリヤとは、清い思いで、楽しい婚約時代を過ごしていました。
神を恐れる信仰の熱い二人は、神の前にも人の前にも、清い交際期間を過ごしていました。
この二人は、決してこの世の正しくない考えや情欲に支配されることはなかったのです。
天使が現れて、
ヨセフには、“正しい人”(19節)と語りかけ、
マリヤには、“おめでとう、恵まれた方。主があなたとともにおられます。”
“あなたは女の中で最も祝福された方、あなたの胎の実も祝福されています。”
と語りかけています(ルカ1:28,42)。
婚約中のマリヤの身に、不思議な事が起こったのです。
18節。“……聖霊によって身ごもっている分かった。”
聖霊なる神の特別な働きによって、子供を宿したのです!
クリスマスは、「桃太郎」や「かぐや姫」のようなおとぎ話ではありません。
イエス様は、ある時、突然生まれたのではないのです。
長年、預言されて来たメシア・救い主が、イザヤが預言したように
処女マリヤのお腹を借りて、普通の赤ちやんのように生まれて来られることになったのです。
ヨセフは、フィアンセのマリヤの体調が変わり、体つきも変化して来ることに、頭をかしげ、
「一体何が起こったのか」と当惑していました。
婚約期間に、女性が身ごもったことが分かれば、ヨセフもマリヤも、
社会からボイコットされるのは、目に見えて明らかです!
姦淫の罪を犯したものは、「石打ち」の刑に会うと律法に定められてあったのです。
☆今日のように性道徳が乱れ切った世にあっては、
石打ちにする石が、いくらあっても足りないのではないでしょうか?
ヨセフは律法を守り、神を畏れる“正しい人”で、冷静に考え、信仰的に正しい判断ができる人。
悪いうわさが広まり、取り返しのつかない結果が起こる前に、ひそかに婚約を解消しようとした。
二人の関係を白紙に戻しても、マリヤの妊娠している事実をどうすることもできなかったでしょう。
◆19~21節。→ ヨセフの驚きと不安が記されています。
◇ルカの福音書には、マリヤの驚きと不安が記されています。
マリアは、愛する婚約者に誤解され、また捨てられようとしていた時に、自分で弁護しようとしないで、
すべてを神にゆだね、神が誤解を解いて下さる時を、信仰をもって静かに待っていました。
ルカ1:46~55→マリアの賛歌と言われる箇所です。
◆神を信じ、神の恵みを受けた私たちにも、理解に苦しむ大きな試練が訪れることがあります。
マリアのように、「主によって語られたことは、必ず実現する」ことを信じ、神にゆだね、神に従おう!
◆なぜ処女降誕が起こったのでしょうか?
神は、この世の普通の結婚という方法では、罪のない救い主・メシヤを送ることは出来ないので、
未婚の処女マリヤに、聖霊なる神が超自然的に働かれたのです。
☆牧師になって2年目の秋、「朝日新聞」の「海外あちこち」の欄に、
「処女懐胎は科学的に可能」という記事が載りました。
無神論がまかり通る、共産国ソ連(今のロシア)の遺伝学者、イー・ゴールドマン博士の研究。
☆卵子に、外部から物理的な刺激を加えると、父親なしに子供が生まれる。
その場合は、すべて女の子で。 母親と瓜二つの子供が生まれる。
☆自然界に、雄と雌との関係なくして、子孫を残すものがある→ 単性生殖と言います。
イエス様の、誕生から始まり、復活に至る地上の生涯は、まさに奇跡の連続でした。
処女降誕が実際にあったので、イエス様は罪のない神の子・キリストとして、
この世に来られたのです。そして、私たちの罪の身代わりとなって十字架にかかり、
三日目に復活されて、信じる者に永遠の救いが与えられるのです。
◆イエスの名前が三つ紹介されています。
1.“キリスト”(16節)→ ヘブル語では“メシア”=「油注がれた者」
ヘンデルの『メサイア』は、あまりにも有名ですね。
メシア=キリスト=油注がれた者
昔、イスラエルでは、三つの特別な職務につく者に、『油を注ぐ』儀式がありました。
イエス様には、3つの大切な務めがありました。
①預言者:イエス様は、私たちに神の言葉・神のメッセージを伝えて下さるお方。
②祭司:イエス様は、私たちの弱さに同情し、私たちのために神にとりなしの祈りを捧げて下さるお方。
③王:イエス様は、私たちの心や家庭、この社会や国、また全世界をも支配される王なるお方。
2.“イエス”(21節)
旧約の時代のモーセの後継者『ヨシュア』(主は救い)→ ギリシャ語で『イエス』(救い主)
キリスト→ 職名
イエス→ 人名。 使徒13:6 バルイエスという魔術師、偽預言者
コロ4:11 “ユストと呼ばれるイエスも、よろしく言っています。”
『キリスト・イエス』→ パウロの手紙に多い。イエスがキリスト! メシアであることを強調。
3.“インマヌエル”(23節)『神は私たちとともにおられる』と言う意味です。
私は、クリスチャンになって、66回目のクリスマスを迎えています。毎年、恵みが深まって来ます。
私は、クリスマスの祝福、クリスマスの恵みが、この一語に要約されていると思います。
◆私たちが、過去において、どんなに失敗を重ね、幾度も罪を繰り返していても、
イエス・キリストは、私たちを決して見捨てずに、共にいて下さるお方です。
イエス・キリストは、私たちをあるがままに受け入れ、罪を赦して共にいて下さる救い主です。
◆私たちが、今どんなに大きな試練の中に置かれていても、
イエスは、私たちと共にいて、慰め励まして下さるお方です。
◆私たちが、自分の将来に不安をもっていても、
イエスは、私たちと共にいて下さり、不安を取り去り、豊かな平安を与えて下さるお方です。
◆クリスマスの主人公であるイエスは、いつも共にいて私たちに勇気と希望を与えて下さる救い主です。
マタイ28:20 “見よ。わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたとともにいます。”
【応答の時】