11-194「信仰と希望は神にかかっている」ペテロ第一1:17~21 (F105) 2024.04.14

お早うございます。

今は、情報化時代と言われてから久しくなります。
全世界で起きる様々な出来事・報道が、テレビ画面で見る見ることができます。
 私たち人間に最も必要な情報は、永遠に関するものではないでしょうか。
何が起きるとも、天地万物の創造者なる神を畏れ敬って、謙そんに従うことですね。 

<祈り>

聖書が語っている、最も重要なテーマは、私たちの『救い』です。
私たちは一人一人は、救われる必要のある罪人です。
 使徒パウロは、自分を「罪人のかしら」と呼びました。
それなれば、私たちは「罪人の子分」と言えるでしょう。
しかし、昔も今も人々は、自分の内面・心の問題を後回しにしています。
  永遠のいのち・永遠の『救い』には、相変わらず無関心です。
 人々は誤解しているのです。
  『救い』は、悩める人、悲しみ・苦しむ人々、即ち、弱い人々には必要で、
  自分は、そんな弱い人間ではないと思い込んでいるからです。
  体は健康、心も健全、お金もあるし幸せ、これで良いと満足している人々はたくさんいます。
 人々は、『霊』の存在を無視しています。

私たち人間は、神のかたちに似せて造られています。
 私たちは、3重の造りになっています。
  一番外から①体、②心・精神・たましい、③一番奥に宿っているのが『霊』です。
   一番大切なもの、永続するものは『霊』です。
 霊は、私たちの人格や価値観に、大きな影響を与えるものです。
・テサロニケ第一5:23 
 “平和の神ご自身が、あなたがたを完全に聖なるものとしてくださいますように。
  あなたがたの霊、たましい、からだのすべてが、
  私たちの主イエス・キリストの来臨のときに、責められるところのないものとして、
  保たれていますように。”

使徒ペテロは、救いの恵みを、言葉を選びながら、様々な表現をしています。
・神の選びの民ユダヤ人クリスチャンたちに、
  ストレートに理解してほしい気持ちからでしょうか、
  この手紙の冒頭で、神に“選ばれた人々へ”と記しました。(1,2)
・3節では、“新しく生まれさせ、生ける望みを持たせてくださいました。”
・5,9,10節では、“救い”と言う言葉を、3回繰り返して用いています。

今朝の箇所では、ペテロは旧約聖書に用いられている、特殊な言葉・専門用語を用いて、
 救いの恵みを更に深く理解させようとしています。
18節の『贖い』と言う言葉です。
 贖い→ 買い戻す。
   望ましくない状況にいる人を、誰かが身の代金を支払って、そこから救い出すことです。
昔では、特に、奴隷などが、贖いを受ける対象となっていました。

  今でも心に残っています。題は『少年とヨット』。
 私は、中学生の夏休みの宿題に、大きな客船を作った事があります。
  父親がビリヤード(玉突き)の棒を入れていた桐の細長い箱を貰って一生懸命に作りました。
  長方形の箱を船の形にするのに、随分工夫しました。
 自転車で30分ほど西に行った「寺田町」の模型屋さんに行き、様々な部品を買いました。
  ペンキを塗り、部品」を取り付けました。
 出来栄えが良かったのか、優秀賞を受けました。

◆青年時代に、教会学校で奉仕をしていた頃、教師用の手引書に『贖い』の例話が載っていた、
『少年とヨット』の話は、決して忘れません。
◇話の少年は、丹精込めてヨットを作り、池に行って走らせて遊んでいました。
  用事を思いだして、岸につないだまま、家に帰り、池に戻ると、
  ヨットがなくなっていたのです。非常にがっかりしました。
  くる日も、くる日も、ヨットのことばかりを考えていました。
ある日、街を歩いていると、模型屋さんのショーウインドの中に、
  自分のヨットに値札が付けられ、売りに出されていました。父に話せば、
  「もう一度自分の物にしたいなら、お金を出して、買い戻しなさい。」と。………

◆10数年前に「こころのこまど」を出版しました。それから2,3ケ月経ったころ、
 近くの三国ケ丘駅前の古本屋さんの店頭に私の本が売られていました。
 私はびっくりしました。自分の分身のような本ですから、
  お金を支払って買い戻したことがありました。

私たちは、どのような状態から、贖い出される必要があるのでしょうか。
18節“……先祖伝来のむなしい生き方から贖い出されたのは………”と記されています。
“先祖伝来の”良き伝統とか文化は、
  先祖が努力して残した尊い遺産として受け継いで行くべきです。
・漢字の文化圏で生きる者として、漢字を大切にするのも大事なことです。
・島国日本に根付いている、義理人情、わび・さびと言う心情も
  大事に受け止めて行く必要があります。

◆教会の場合も、古き良き時代の伝統があります。
  信仰の先輩たちが、祈り・考え・工夫してやって来た伝統です。
 それは、その教会の大切な土台となり、その教会独自の雰囲気を造り出しているのです。
ところが、牧師が代わったり、何かの大きな節目に、
  これまで続けられて来たものを変えるとなると、違和感や少なからず問題が起こるものです。
 一つの例をあげますと、
 私の所属していたMBのある教会・そこは宣教の拠点となった中心的で、大きな教会でした。
  新しい道路ができることになり、教会を移転せざるをえなくなりました。
   教会を移転・新築する時に、この機会に、教会全体を、諸外国のように、
   土足・靴のままで出入りできるようにしようとの提案がありました。
  スリッパ履きと靴のまま、それぞれの長所・短所が話し合われ、
   意見が激突し、ついに教会が分裂しかねない状態に発展しました。最終的には、
   最初のままのスリッパ履きに落ち着いて、最初の伝統がそのまま受け継がれました。

“先祖伝来のむなしい生き方から”→
  すべての創造者なる、まことの神を知らず、また知ろうとせず、
人間中心の物欲に支配され、偶像崇拝に明け暮れる生き方、これこそ
  “むなしい生き方”です。
☆家内の10年前の川柳に、「愚かだなあ 何でも 神にしてしまう」と言うのがあります。
正しい価値観や人生観を持たず、この世の荒波に翻弄される小船のような人生、
そのような生き方は、罪と死と永遠のさばきに結びついているのです。
しかし、愛に満ち、憐れみ深い神様は、私たちを“先祖伝来のむなしい生き方から”
 救い出し、解放しようとして、
 ご自分の愛する御子イエス・キリストを、この世にお遣わし下さったのです。

◆18,19節(READ!)
ここに示されている事実は、十字架による救い・血による贖いです。
ヘブル9章22節には、人間の歴史を通じて、神様の救いのご計画が簡潔明瞭に記されています。
  “……血を流すことがなければ、罪の赦しはありません。”

◆20節→“キリストは、世の基が据えられる前から知られていましたが、………”
 この言葉は変だなと、不思議に思わないでしょうか。
 救い主キリストは、最初の人間アダムよりも前、天地が創造される前から、知られていた!
 一体、誰に知られていたのでしょうか。
12節にヒントが出ています。
 “……御使いたちもそれをはっきり見たいと願っています。”
愛の神が私たちのために、ご計画しご用意して下さった『救い』の事です。
  神に仕えている御使いたちに知らされ、その御使いたちですら、
  はっきりと見たいと真剣に願ったほどに、素晴らしいものが「十字架による救い」です。

21節→“……あなたがたの信仰と希望は神にかかっています。”
 私たちを愛し、私たちを罪の泥沼から贖い・救うために、イエス様をこの世に遣わし、
  十字架の死と復活によって、永遠の救いのご計画を完成された神を信じることは、
  とても大切なことであり、すばらしい事です!
私たちは、“生ける望みを持つ”者とされています。
  どんなことにも揺るがされない希望、誰にも奪われない希望を持つ者とされているのです。
“……あなたがたの信仰と希望は神にかかっています。”
 ・英語訳聖書では“あなたがたの信仰と希望は、神の中にある“in God”と明快です。
・詳訳聖書では、“あなたがたの信仰と希望は神に集中されている(神に基づいている)。"

◆荒れ狂う嵐の中でも、船が海底の岩盤に錨を降ろしさえすれば、安全なように、
 私たちも、人生の嵐の中で、岩なるキリストを信じ、信頼し続ける時に、
  私たちは、決して希望を失うことはないのです。
なぜなら、私たちの“信仰と希望は神にかかっている”からです。

◆旧約聖書で、神を「岩」と表現している箇所が多くあります。
申命記32章には、イスラエルの民を荒野で40年間指導したモーセの歌が記録されています。
荒涼とした荒野では、命との厳しい戦いが続きます。
  食料や水が不足し、恐ろしい野獣の攻撃を受けたり、大自然の嵐に見舞われます。
そのような時に、「岩」が頼もしい、避け所となります。
  ◇申命記32:4,15b,18,31(P.373)
ダビデがサウルに命を狙われた時に、ダビデは荒野に逃げました。その時の歌も残されています。
◇サムエル第二22:1~3,32~33,47(P.582)

◆今週も、私たちの“信仰と希望は神にかかっている”というこの事実を
  しっかりと心に受け止めて、平安と喜びをいただいて、歩んで行こうではありませんか。


◆応答の時◆










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